韓国ドラマ「誘惑」は16日、最終回を放送し幕を閉じた。遠回りしてきたチャ・ソクフン(クォン・サンウ)、ユ・セヨン(チェ・ジウ)の愛は病にもグループの危機にも打ち勝った。しかし、愛の偉大さがあらわれるまでの20回の過程はそれ程、満足しなかった。
「誘惑」が放送前から期待を集めていた理由は、クォン・サンウ-チェ・ジウの再会が8割だった。2003年、SBSドラマ「天国の階段」で高視聴率をマー クしている2人は11年ぶりに「誘惑」で再会した。また、「天国の階段」では純粋な愛を見せたクォン・サンウ-チェ・ジウが、不倫を描いた「誘惑」に出演 するという知らせに、より注目が集まった。こうして「誘惑」は視聴者の期待と好奇心を集め、快調の滑り出しを見せた。
しかし、ストー リーが終わったいま、「誘惑 dvd」は結局、「天国の階段」のような人気は得られなかった。序盤は強烈だった流れがうやむやになり、方向性を失った部分が大き い。致命的な愛を見せていたドラマは、次第に当初見せようとしていた意図が不明瞭になっていった。「何が言いたいのかわからない」というネットユーザーの 反応が続き、視聴率もまた二桁を超えられないまま足踏み状態だった。
また、これに伴い、登場人物の心理描写が残念だった。刺激的な素材 を描き、人物の繊細な心理描写が必須の「誘惑」だったが、ソクフンとセヨンが恋に落ち、そんな2人にナ・ホンジュ(パク・ハソン)は復しゅうを夢見る形で カン・ミヌ(イ・ジョンジン)と結婚し、そんなミヌが前妻ハン・ジソン(ユン・アジョン)と再び不倫するという内容は、興味深く近づくことができなかっ た。人物の心理が詳しく提示されず、このような展開が説得力を失わせたためだ。